GPSの位置情報は、浮気の証拠になりますか？
GPSの位置情報が浮気の証拠にならない理由
浮気調査においては、GPSを使って浮気しているパートナーの居場所の追跡をすることがあります。
GPSを使えば調査対象の現在地がわかります。
例えば、浮気相手の住まいと思しきマンションに反応がある、ラブホテルに反応がある、などの場合、ほぼ浮気していることが確定ではないか、とお思いになるでしょう。
しかし、これらのGPSで手に入れた浮気現場の位置情報は、単体では浮気の証拠としての効力が弱いと言わざるを得ません。
GPSの位置情報が浮気の証拠にならない理由として、
- その位置情報が、本当に対象者の位置情報なのかが証明できない
- 対象者の位置情報だと証明できても、誰と一緒だったのかまではわからない
- GPSの位置情報の精度は確実ではない
という点が挙げられます。
たとえ、そのGPSの位置情報がラブホテルや浮気相手の自宅と思しき場所を指していたとしても、それを相手に問い詰めたところで「そんなところに行った覚えはない」「友人の家を訪ねただけだ」などと言い逃れされるでしょう。
また、離婚や慰謝料を求めて裁判に起こす場合には、もっと直接的に不貞行為を証明するものが求められます。
GPSの位置情報単体では、まず裁判の証拠として採用されることはありません。
では、GPSの位置情報は役に立たないのでしょうか？
そんなことはありません。直接的な証拠としては弱いGPS位置情報も、もっと強い証拠を手に入れるための情報として大いに力を発揮するのです。
今回は、GPSを使った浮気の証拠の取得について、どのような位置情報がチェック対象なのか、GPSの位置情報をどのように活かせばいいのか、ご紹介したいと思います。
GPSの位置情報で特にチェックしておくべきなのはどこ？
では、GPSで収集できる位置情報のうち、どんなものが浮気調査に役立つのでしょうか？
まずはその点を見ていきましょう。
浮気をしている疑いがあるパートナーに取り付けたGPSが、ラブホテルやシティホテルなどの住所を示していると、そこが浮気相手と密会している現場だと想像することができます。
特定の場所によく通っているのであれば、その場所はきっちり控えておきましょう。
誰の住んでいる場所かわからない見知らぬマンションやアパートの住所がGPSで示されていたら、その住所が浮気相手の住むマンションやアパートの可能性があります。
特に、あらかじめパートナーから聞いている行き先と違う場合は、その可能性がより高くなります。
こちらも複数回に渡って通っている様子があるのなら、特に有効です。
パートナーが普段興味を示すことはないであろう店や、異性向けの服飾店、カップル向けのレストランなどに行くことが多いのであれば、浮気の疑いが高まります。
また、「事前に聞いていた場所と違う場所」にいる場合も要チェックです。
映画館や遊園地、公園などデートスポットをGPSが指している場合にも、浮気が疑われます。
特に、仕事といって出て行った場合にはなおさらです。
取得した位置情報をどう使う？
では、前の項目のような場所に立ち寄っている事実があるとして、その事実をどう浮気の証拠収集に繋げるのでしょうか？
GPSは、浮気をしているかどうか判断がつかず、確かめるために使用するというケースが多いでしょう。
そういう点で、ラブホテルやパートナーが言っていた場所と違う場所に出入りしていた場合、浮気をしていると確信を持つことができます。
確信を持てるかどうかは、この先どのような対応を取るかを考える上でもとても大切です。
例えば、立ち寄った店の位置情報が、事前に聞いていた場所と異なる場合。 小さな状況証拠ではありますが、浮気を疑わせるものとしては十分です。
また、スケジュール帳、スマートフォンなどを覗ける状況にある場合、位置情報をもとにその日付周辺をチェックすることで、浮気相手との予定ややり取りがないか素早くチェックすることもできるでしょう。
あくまでこれは一例で、思いつく限りいろいろな組み合わせが可能です。
ラブホテルやマンション、アパートなどの位置情報で、頻繁に出入りしている場所を確認できている場合は、日程の目処をつけて張り込み、パートナーと浮気相手が2人一緒に出入りする写真を撮影する、という方法を取ることができます。
裁判では、不貞の証拠としてラブホテルや浮気相手のマンションを出入りする写真が採用されるため、撮影がうまくいけば確固たる証拠となるでしょう。
ただし、証拠となる写真は、パートナーと浮気相手の顔がしっかり写っていること（言い逃れができないもの）であることが重要です。
これは素人には難易度が高いため、このときにだけ探偵に頼んで撮影してもらうという手もあります。
探偵に依頼するときの資料にする
パートナーが使っているのが特定のホテルではない場合や、マンションを指していても大きくて部屋が特定できないなど、浮気の確信はあってもなかなか尻尾を掴みにくいというケースもあると思います。
そんなときは探偵に頼むのが証拠を得る一番の近道になります。
「探偵に頼むのは高額そうで心配」と悩む人は少なくないと思いますが、あらかじめGPSの位置情報の記録をとっておくことで費用を抑えることができます。
探偵は、尾行や張り込みから証拠写真を撮影するために、対象者の行動パターンなど前調査を行います。
GPSの位置情報記録は、その前調査の代わりを果たすため、うまくいけば一日で証拠写真を撮ることも可能になります。
浮気調査では、常習性を証明するために数回分の証拠写真を撮影することが多いですが、それでも通常よりもずっと安く済ませることができるでしょう。
まとめ
GPS情報の有効活用についてご説明しました。
GPSで調べた位置情報は直接的な浮気の証拠にはなりえませんが、位置情報を浮気調査に活用することで、浮気の証拠が手に入る確率は飛躍的に高くなります。
発想次第で様々な調査に応用できますから、パートナーの浮気に悩む方は、導入を検討されることをおすすめします。
