現在、多くの探偵事務所、興信所がこの着手金を料金プランに設定しています。
着手金は、探偵が調査を始める前に依頼者から受け取る前払いの費用のことですが、調査がまだ始まっていないのに、お金を払うなんておかしい、と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし探偵社にも、着手金を請求する事情があります。
今回は着手金がなぜ必要なのか、どんなときに高くなるのかなど、着手金のあれこれを解説していきます。
着手金がなぜ必要なのかを解説するにあたって、まずは調査にどのような経費が必要となるのかを並べてみます。
探偵事務所によりますが、上記のような「探偵社側に発生する経費」を補える程度の金額を、着手金として請求することが多いようです。
これらはすべて、「成果が出て報酬をいただく前」に必要な経費です。
先立って依頼者の方からいただくことができれば、コストの心配なく必要な調査を行うことができます。
また、その性質上、調査が失敗しても返金されることはないものと考えたほうが良いでしょう。
着手金をどのように使うのかは探偵業者によって異なりますので、はっきりさせておきたいのなら確認してみることをおすすめします。
着手金は、同じ探偵事務所でも、依頼する調査内容によって異なります。なぜ着手金の額が変わるのか、着手金はどんなときに高くなるのか、疑問に思われる方もいるでしょう。
着手金の額は、調査員の人数や調査時間によって額が変わります。
大体の探偵業者で、着手金の大部分を占めることになるのは、調査員の人件費です。
1案件に関わる調査員の数は、平均2~3名。
調査員に1時間あたりいくらを支払っているかは大抵の場合依頼者の方が知りうるところではありませんが、2名よりも3名、8時間よりも20時間の調査の方が高くなるのは間違いありません。
結果として、人数が多く、時間が長くなる見込みの調査の方が、着手金として支払う費用も多くなる傾向にあります。
着手金を依頼者の方から頂くかどうかは、探偵事務所間や法律で定められているわけではありません。
中には着手金を取らない事務所もあります。この場合は、報酬に上乗せされていると考えるのが一般的です。
なので、単純に着手金の有無ではなく、最終的に支払う総額をチェックすることが大切です。
取る方、取らない方のどちらが良くて悪い、というわけではありませんから、依頼者の経済状況や支払いの都合に合わせて選ぶと良いでしょう。
着手金は探偵が調査を行うために必要な費用であり、たとえ着手金がなくても報酬に上乗せされていることが多いことを知っていただけたかと思います。
着手金に含まれる経費は、探偵事務所によって異なります。
そのため、安易に着手金の安い高いで業者を判断するのは早計でしょう。
金額を提示されたときに、どんな用途に使われるのかについて誠実な説明があるかどうかが、探偵事務所を選ぶ指標のひとつになるでしょう。
また、着手金に加えて、成功報酬、雑費などもしっかりと確認し、納得のいく探偵事務所をお選びください。